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2007-06-24

BLノベルザクッと感想 水原とほる×6冊

 『夏陰』『箍冬』で水原さんにはまってから、中古で見つけた水原本を買えるだけ買いました。『夏陰』はデビュー作だそうで、知らぬ間にでしたが、デビュー作から読むことができたのは良かった。さすがに痛いと評判なだけはある。主たるテーマは執着愛で、ことごとく好みでございました。
 同じ痛い系作家の木原さんとの違いを端的に言えば、ピアス的ということでしょうか(作家に“鋭い感性とエロスへの探求心”を求めていたピアスには、「全体の1/3以上がリアルな描写のHシーン」という投稿の掟がありました。ピアス的と表現したのは、そういうこと。下記に挙げる6冊にはガッシュもラバーズもあるので、あくまで印象です)。痛さは肉体的>精神的。そして濃い。こういうのに萌えるってのは、病んでいる証拠なんですかねー。
 ということで、水原作品6冊の一言感想+評価。★=1、☆=0.5で換算、最高で★×5。作家として好みなので、評価は甘め。基本的に暴力傾向が強いので、苦手な人はスルーが良いかと思います。
『夏陰―Cain―』 / 水原 とほる
★★★★★
=インテリヤクザ×大学生。キャッチコピーは「心まで凌辱される――。執愛に蝕まれてゆく。」 私の萌えツボがここに詰まっていると言って良いですね。
 姉と2人きりで慎ましやかに暮らす大学生・雪洋が主人公。バイト先のバーにたまたまやってきたインテリヤクザ・岡林に見初められ、その場で凌辱されて入院。岡林から、唯一の肉親である姉の幸せをたてに、愛人になるよう強要され、退院後、そのまま岡林の自宅に連れて行かれる――。
 ここで言う凌辱は、愛故に無理矢理…という、いわゆるBL的ごーかんではなく、相手を屈服させるための方法。暴力にまみれています。描かれているのは、岡林の雪洋への執着と、理不尽な暴力で絶望を味わい、加害者である岡林にすがるしかない状況に墜とされた雪洋が、変わっていく様。そして、追い詰められ求め合う2人。大抵のBLはどこかに甘さが残っているものですが、これはなかなかに甘くない。痛いのが苦手な人は読んじゃダメです。

『箍冬―Cotoh―』 / 水原 とほる
★★★★★
=『夏陰』の続編。コピーは「傷つくばかりの愛でも それだけが、すべて――」。前作で起こった事件も含め、幾山かを乗り越えた雪洋が、岡林の世界へ足を踏み入れ、真の意味でともに生きていくことを決意するまでを描いています。前作でも充分に追い詰められていますが、精神的な緊迫感はこちらの方が強い。シリーズとしてこの先が読みたいような、ここで終わりにしておいて欲しいような、複雑な気分。短編を集めた番外編のような形なら、今すぐにでも読みたいんだけど。

『徒花(アダバナ)』 / 水原 とほる
★★★★
=ヤクザ×サラリーマン。「もっと欲しい。 もう離したくない。」がコピー。
 ある夜、和彦が再会した相手は、高校生のときに恋心を打ち明けたかつての同級生、今は、暴力団の構成員になっていた。初恋の亡霊に突き動かされ、自ら機会を作っては会い、酔ったはずみで身体を重ねる――。
 ゲイの受け、それも立場的には弱い方が、力を持っているノン気の攻めに対して積極的に動くというシチュエーションは、BLではとても珍しいのでは。このお話では、肉体的に痛いのは受けですが、痛々しいのは攻めでした。注意事項としては、輪カン、エネマ、フィストあり。本来フィストは受け付けられないんですが、凄惨さがそれ程きつくなく、自分的には大丈夫でした。制裁として採られた方法であったことと、描写が淡々としていたからか。テーマは「ひたむきな愛」かな。

『夜夜(やや)の月』 / 水原 とほる
★★★☆
=キレ者画商×無名画家。今回は最初から合意でしたが、痛々しいのは変わりません。帯がないので、コピーを予想してみました。「俺の愛人になってみるか?」ってところでしょうか(帯お持ちの方、コピー教えて下さいませ)。展開は、カプ設定と予想コピーで、誰もが想像できる通り。でも、相手を愛していることを自覚してからの2人が、その心情に葛藤し、答えを出していく過程の描き方は、とても良かった。“画”が、きちんと、この物語の鍵になっています。★の数が少なめなのは、単に好みの問題。

『青水無月』 / 水原 とほる
★★★
=実の兄弟もの。10年ぶりに再会した弟×兄です。この弟がかなりのDV野郎で、輪カンもあり。「兄さんが、欲しくてたまらない」のコピーは、この内容にしてはちょっと弱いかなと最初は思いましたが、歪んだ愛情とは言え、最終的には甘々なので、これでいいのかという気もする。後半に収録されている『半夏生』は、1年後の2人を描いた書き下ろし。甘さと閉塞感がより強まったお話でした。
↑は1度一気に呼んだ時の感想。読み直したら、設定ありきのお話になっていることが気になりました。兄が共依存に落ちていく過程の心情の様が、もう少し丁寧に描かれていたら良かった。

『アシメトリー』 / 水原 とほる
★★
=相場師×ジュエリーデザイナー。仲間だと思っていた友人に3人騙され襲われている姿を、密かに憧れていた相手に見られ――。
 タイトルの「アシメトリー」は、主人公が抱える身体的な秘密から。コピーは「見せてくれ。おまえに秘密を――」です。輪カンシーン自体は痛々しいですが、水原さんにしては、全体的にサラッとしていてだいぶん大人しい印象。
 恋人同士になった2人の後日譚「傷痕」が、書き下ろしで収録されていますが、こちらの方が好みでした。ストーリーは、主人公を襲った1人に、性的な嗜虐趣味を持つ大学生がいて、彼はそれでもって主人公を散々いたぶったのですが、精神的にも幼かったため、愛する相手を傷つけたいという欲求が湧くことに、恐れを抱きます。謝罪と、自分の嗜好に対する恐れを打ち明けたいという気持ちから、主人公に会いに行き――というもの。結局は、メイン2人のラブラブ話ですが、この学生くんの使い方が良かったです。
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